糖尿病専門医・指導医 野見山崇 | 糖尿病についてのコラム

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糖キング 糖の流れに魅せられた男が語る(Talking)糖尿病のお話。 二田哲博クリニック 糖尿病専門医・指導医 野見山崇

【第32話】
メディカルスタッフ

メディカルスタッフとは聞きなれない固有名詞かも知れない。一方、コメディカルという言葉は良く知られているのでないだろうか。医師以外の医療に関わる皆様を指す言葉である。しかしこの“コメディカル”という言葉は、全くもってデタラメな和製英語であることをご存知だろうか!!そもそも、同様の意味を持つ言葉としてパラメディカル(paramedical)という正しい英語をそのまま使用していた時期があった。ところがある時、昔の偉い先生が“パラという言葉は卑下するような言葉であり、COを使ってコメディカルとするべきだ”と宣(のたま)われたために、コメディカルを皆が使わざるを得なくなり、今日に至っている。きっとその大先生はめんどくさい人だったのであろう。皆が間違った医学英語を、あたかも正当な(正義ある)英語の様に使用させられているパワハラに近い状態が続いてきたのだ。きっと昔は海外留学をする人も少なく、正しい英語に触れる機会も少なかったため“大先生の言う通りでよかろうもん!”的な流れであったのかもしれない。ところがコメディカル(comedical)という言葉にはコメディ(comedy)から派生した喜劇的という意味があり、海外の先生方からは医療関係者にこの言葉をあてるのか?と不思議に思われている、恥ずかしい歴史上の産物なのだ。そこで最近は、メディカルスタッフと称することがコンセンサスとなりつつある。そもそも、パラという言葉は決して卑下していない。オリンピックに対してパラリンピックと何のためらいもなくテレビで報道しているではないか。その大先生に言わせればパラリンピックは“コリンピック”にするべきなのか??
間違いはすぐさま改めるとして、ではメディカルスタッフとは誰のことを指すのであろう。看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、検査技師等々の職種が浮かぶが、明確な境界線というものが実はない。受付のお姉さんはメディカルスタッフか?清掃員さんや警備員さんは?どこまでがメディカルスタッフで、どこからがメディカルスタッフではないのか?

Scrubs(米国医療コメディドラマ)@第32話 メディカルスタッフ@糖キング 野見山崇

私が米国留学中によく見ていた『Scrubs』という医療コメディードラマがある。主人公の研修医J.D.が勤める病院内で様々な事件が巻き起こるのだが、医師達の役柄もさることながらニール・フリン氏が演じる用務員さんがいいスパイスになっている。Scrubs的には用務員さんも出演スタッフかつメディカルスタッフと言える。メディカルスタッフを規定するためには、メディカルスタッフの目標を考えると分かりやすい。我々糖尿病診療に関わる者達の目標は、患者さんに健康な人と変わらい人生を送って頂くことにある(第31話参照)。ということは、糖尿病患者さんが幸せな人生を送って頂くのに貢献できる全ての人がメディカルスタッフと言える。患者さんが、病院が清潔で気持ちがいいなと思ったら、その場所を掃除した清掃員がメディカルスタッフとして貢献しているし、受付やクラークさんが親切なことで患者さんが気分よく受診できるのであれば、これらの職種もメディカルスタッフとして大いに貢献していることになる。実際に患者として病院を受診してみると、医師よりも他のメディカルスタッフとコンタクトする機会の方が多く、そちらが病院全体の印象として残るものだ。さらに最近、製薬メーカーのMR不要説があるが、私は大反対だ。医療というのは人から人へと繋ぐものであり、AIやネット上の情報だけでは埋められない何かがそこにあると考えられる。MRも立派なメディカルスタッフと言える。勿論、邪魔な製薬メーカーやMRもいるので注意しなくてはならない。個人的見解だが、自社が販売する糖尿病治療薬のHbA1cや体重の低下作用をやたらと強調するMRは信用できないと思っている。さらに拡大すると、全国民がメディカルスタッフなのかも知れない。糖尿病診療において、第26話で述べたアドボカシー活動やスティグマの払拭は、職業がメディカルスタッフでない人々のご協力が欠かせない。そう考えると、メディカルスタッフとは社会全体と言えるのではないか。大切なことは、一人一人が医療の一端を担っている存在であることを自覚することであろう。そうすれば、新型コロナウイルス感染症も乗り越えることが出来るはずだ。

宣伝になるが、国際医療福祉大学市川病院 糖尿病・内分泌代謝センターのHPではメディカルスタッフがコラムを書いてくれている。糖キングに勝るとも劣らぬ内容になっているので、こちらもご参照頂きたい。
糖尿病・内分泌代謝センター 診療科のご案内 国際医療福祉大学市川病院 (iuhw.ac.jp)

<残心>さかえの似顔絵
日本糖尿病協会が発行している“月刊糖尿病ライフさかえ”という雑誌をご存知でしょうか。毎月糖尿病に関する最新のトピックスやお役立ち情報をお届けしているオフィシャルな糖尿病情報誌で、私も編集員をさせて頂いています。さかえの中に“新・相談コーナー せんせい教えてください!”という記事があり、編集員としてこちらに執筆するとイラストレーターの小林ちか子さんに似顔絵を描いて頂けます。そしてこの似顔絵が、イケメンにデフォルメされていて面白いのです。私が兄のように慕っている北海道大学 三好秀明先生は、少女漫画の王子様のように描かれていましたし、私も昭和の映画俳優の様になっています(笑) しかしある日、私が以前執筆した記事をラミネート加工して病院の外来廊下に貼っておいたら、それを見たある患者さんが診察の終わり際に“先生、あの似顔絵似てないね”と言って去っていきました。残念です、、、。でも、国際医療福祉大学市川病院に来て1年という短い時間で、患者さんとこのような他愛もない会話が出来るほど打ち解けられたことを嬉しく思います。

日本糖尿病協会 月刊糖尿病ライフ『さかえ』せんせい 教えてください!@第32話 メディカルスタッフ@糖キング 野見山崇

「公益社団法人日本糖尿病協会発行 「糖尿病ライフさかえ」2021年5月号P52-53」

日本糖尿病協会 月刊糖尿病ライフ『さかえ』せんせい 教えてください!@第32話 メディカルスタッフ@糖キング 野見山崇

「公益社団法人日本糖尿病協会発行 「糖尿病ライフさかえ」2021年5月号P52-53」













残心(ざんしん)】日本の武道および芸道において用いられる言葉。残身や残芯と書くこともある。文字通り解釈すると、心が途切れないという意味。意識すること、とくに技を終えた後、力を緩めたりくつろいでいながらも注意を払っている状態を示す。また技と同時に終わって忘れてしまうのではなく、余韻を残すといった日本の美学や禅と関連する概念でもある。(Wikipediaより一部抜粋・転載)






【第01話】多くの人生を変えたミラクルドラック・インスリン
【第02話】HbA1cの呪縛
【第03話】糖尿病と癌
【第04話】糖毒性という名のお化け
【第05話】医者らしい服装とは?
【第06話】食後高血糖のTSUNAMI
【第07話】DMエコノミクス
【第08話】インクレチンは本当にBeyondな薬か?
【第09話】守破離(しゅ・は・り)
【第10話】EMPA-REG OUTCOMEは糖尿病診療の世界を変えるか?
【第11話】新・糖尿病連携手帳
【第12話】過小評価されている抗糖尿病薬・GLP-1受容体作動薬
【第13話】ADAレポート2016
【第14話】メトホルミン伝説
【第15話】Weekly製剤を考える
【第16話】糖と脂の微妙な関係
【第17話】チアゾリジン誘導体の再考~善とするか「悪とす」か~
【第18話】糖尿病患者さんの死因アンケート調査から考える
【第19話】Class EffectかDrug Effectか
【第20話】糖尿病治療薬処方のトリセツ執筆秘話
【第21話】大規模臨床試験の影の仕事人
【第22話】低血糖の背景に、、、
【第23話】ミトコンドリア・ルネッサンス
【第24話】血管平滑筋細胞の奥深さ
【第25話】運動療法温故知新
【第26話】糖尿病アドボカシー
【第27話】GLP-1の真の目的は何か
【第28話】糖尿病連携手帳 第4版
【第29話】残存リスクを打つべし!
【第30話】糖尿病という病名は変更するべきか
【第31話】合併症と併存症
【第32話】メディカルスタッフ
【第33話】新・自己管理ノート

*文章、画像等を無断で使用することを固く禁じます。

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