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甲状腺の代表的な病気として「橋本病」と「バセドウ病」、そして「腫瘍」があります。もし甲状腺の病気になった時、どの科を受診すればいいかご存じですか。正確には「甲状腺科」というのはありません。ではどこを受診すればよいのでしょう。一般的には「内科」や「内分泌代謝科」になります。内科でも甲状腺は診てくれますが、より専門的にくわしく診られるのは「甲状腺専門医」のいる病院です。しかし、甲状腺専門医の資格を持つドクターの数はそう多くありません。
甲状腺の病気は知られていないだけで、意外と多くのひとがかかっていると言われています。激しい症状も多くないので、気づかずに過ごしているひとも多いようです。また、甲状腺の病気によっては両極端な症状がでるのでなかなか自覚しにくい病気でもあります。
たとえば、
甲状腺から出るホルモンが多くて働きすぎている場合、
・脈が速くなる
・手の指が震える
・汗をかきやすくなる
・たくさん食べているのにやせる
・イライラする
・疲れやすい
・手足の力が入らなくなる などです。
逆に
甲状腺から出るホルモンが少なくて働きが弱い場合、
・元気がない
・寒がりになる
・むくみやすい
・便秘になる
・白髪が増える
・髪が抜ける
・声がかれた感じになる
・疲れやすい などです。
これらの症状は普通のひとでもよくあらわれるもので、病気だと気づきにくいものばかりです。また他の病気、たとえば更年期障害、うつ病や認知症などと考えられ、そのまま別の病気として治療続けることも多いようです。
また、以下のような症状はないでしょうか?
・食べ物を飲み込むときに喉に違和感がある
・鏡で自分の首を見たときに左右差がある
・自分で首を触ってみるとしこりがふれる などです。
これは、甲状腺腫瘍で認められることもあります。
なかなか気づきにくい病気ですが、甲状腺専門医であればちゃんと診断でき治療できます。これらの症状のいくつかに思い当たるのであれば一度専門医で検査することをおすすめします。
『ちょっとあやしい』
『いつもと違う』
『なんか気になる』
———そんな時は迷わず健康診断のつもりで気軽に受診してください。検査の結果、なにもなければ、『大丈夫』と安心できますし、万が一なにかあったとしても、早い段階から甲状腺の専門医が診ますので治療も比較的スムーズに進みます。
なによりもきっかけが大事です。いつもと違う感じ、些細な違いは本人しかわかりません。もし少しでも気になることがあれば、ぜひ受診してみてください。
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